説明力とは大まかに言って、次の3つの力によって構成されているとのこと。
- 時間感覚
- 要約力
- 例示力
とくに「要約力」の凄さを実感したのは、ハイデッガーの『存在と時間』で言いたかったことを、小学校4年生にわかるように齋藤孝先生が説明した以下の文。本当に説明力がある人は、相手が小学生だろうが、ビジネスパーソンだろうが、どんな人に対しても上手い説明ができるという例示にもなっていますね。
「人間というのは時間がとても大事な生き物でです。なぜなら、人間の生きる時間は限られているからです。 他の動物は生きて、生きて、結果、死ぬわけで、そんなに死ぬいことばかりを考えているわけではありませんが、人間は『自分がいつか死ぬ』ということをわかって生きているところが違います。 死を意識して生きているからこそ、いずれ死ぬのであれば、もう少し充実して生きようとか、もっと全力を尽くして生きようとか、そういうふうになるのが本来の人間の姿ではないかというふうに言ったのが、ハイデッガーなのです」
時間感覚については、「意味の含有率」が高い話し方というフレーズが印象的。15秒単位のなかにどれだけの意味が詰め込まれているかが大事とのこと。「15秒なのにこんなに詰まっている」という、砂金がたくさん入った砂のような話し方(これも例示)を目指したいですね。