『探花―隠蔽捜査9―』読了。
「記者たちの反応は?」
「面食らっていた」
「そうでしょうね。反発はありませんでしたか?」
「反発するのはジャーナリストの役割じゃない」
「そうですが、最近多いんですよ。はき違えている記者が」
「はき違えている記者?」
「ええ。自分が正義を代弁しているという勘違い野郎です」
「ああ、たしかにそうだな。それだけ日本のジャーナリズムが劣化したということだろう」
「日本にジャーナリズムというものが、あったためしがあるんでしょうかね」
「俺は、あると信じたい」
「意外ですね。警察と記者は水と油じゃないですか」
「ジャーナリズムは民主主義に不可欠なものだ」
蒸気機関車のようなものだと、竜崎は感じていた。大きくて重いものほど、動きだすのに時間と労力がかかる。だが、一旦動き出したら今度は止めるのに苦労するほど巨大なエネルギーを持って邁進する。
捜査本部のことだ。
