Mae向きなブログ

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優しい死神の飼い方

死神という言葉の負のイメージから読んでいなかったのですが、読んでみると面白く、と同時に命の期限を意識することの大切さみたいなものを学べたような気がします。

以下、エピローグからの引用です。

 この国の者達は、日常の生活で『死』に触れる機会が極端に少なくなり、そしていつの間にか、自分達がいつかは『死』を迎える存在だということを忘れはじめた。

 死を意識せず、ただ漫然と与えられた時間を消費し続けてきた者達は、終わりが近づいて来たとき、自分の人生が有限だったことに初めて気づき、無為に過ごしてきた自らの人生を激しく後悔する。そこに『未練』が生まれるのだ。

 なぜこの国の人間達は『死』から目を背けたのだろうか?自らが限られた時間を生きていることを知っているからこそ、人間はその命を燃やし、与えられた時間を濃密なものとしていくことができるというのに。