Mae向きなブログ

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2つの粒子で世界がわかる 量子力学から見た物質と力

びっくりするような本のタイトルでしたので読み始めたのですが、実に面白い本でした。

量子力学では、

  • 同じ種類の粒子は区別がつかないこと
  • 2つの粒子を波として表すと、f(x_1,x_2)という形の波動関数に書けること
  • この波動関数の物理的意味は、1つ目の粒子が位置x_1に見つかり、2つ目の粒子が位置x_2に見つかる確率がf(x_1,x_2)の2乗で表されること

から、粒子の交換を行うと、上記の1番目の条件から

\left[f(x_1,x_2)\right]^2=\left[f(x_2,x_1)\right]^2

2乗を外すと

f(x_1,x_2)=\pm f(x_2,x_1)

と書け、粒子を交換すると波動関数の符号が変わる場合と変わらない場合があり、それぞれフェルミ粒子、ボーズ粒子と呼ぶんですね。

この2つの粒子の特徴について、「パウリの排他率」や「ボーズ・アインシュタイン凝縮」などが紹介されているのですが、たくさんの物が複雑に絡み合って成り立っているように見えるこの世界が、本のタイトルの通り、2つの粒子で眺められるというのは本当に不思議で楽しい経験でした。

第3章、表3-1「粒子の分類の基準」はボーズ粒子とフェルミ粒子が簡潔にまとめられています。以下にメモしておきたいと思います。

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